自己免疫疾患の原因と施術法


<免疫システム>
人は規則正しく生活していても身体に対して危険な物質はどうしても侵入してしまいます。危険な物質とは細菌やウイルスなどの微生物や、寄生虫などの病原体、さらに自ら作り出してしまった癌細胞などの異物です。人体にはこれらの異物から身体を守るための「免疫システム」が備わっています。
「免疫システム」が異物をやっつけるためには、自分の身体の中で何が異物で何が異物でないかを見分けられなくてはなりません。ここで言う「異物」とは「人体に対して危険な物質」のことであり、「異物でない」とは「自分自身の身体組織」のことで、「免疫システム」はそれらを正確に認識して異物だけを撃退することで健康を維持してくれるのです。



<自己免疫疾患>
「免疫システム」は人類が何十万年もの間に育み進化させてきた強力な自己防衛機能なのですが、残念なことに何らかの原因で正常に機能しなくなってしまうときがあるのです。
免疫反応を起こす物質を「抗原」と言います。そして免疫システムが正常に働いている時は異物の抗原のみに反応して「抗体」や「免疫細胞」を産生して異物を攻撃します。しかし免疫システムが正常に機能せず、いわゆる誤動作を起こしてしまう場合は自分自身の身体組織を異物と認識してしまってそれを攻撃するための「自己抗体」などを作り出してしまい、結果自分自身に攻撃された組織は炎症を起こし損傷を受けてしまうのです。
自分の免疫システムが本来の異物ではなく、間違って自分自身の組織を攻撃して損傷を与えてしまう・・・これが「自己免疫疾患」なのです。



<原因???>
「免疫システムが何らかの原因で正常に機能しなくなるから」・・・一見「原因」のようですが、何故正常に機能しなくなるのかということに対しての説明にはなっていません。何故自分と自分以外の認識を誤るのか・・・遺伝的な要素が関係している、ホルモンが関与している、いや食生活を含む外部環境の急激な変化が関係している、根本にはストレスが関与している・・・色んな説があるようです。ひょっとするとそれら全てが原因の一つなのかも知れませんが、残念ながらその発症機序は未だに不明なのです。

よく知られている自己免疫疾患には膠原病関節リウマチやバセドウ病などがありますが、その多くはそれ故難病指定されているのです。発症機序が未だ不明な難病の原因を医学者でもない私が特定できるはずはありません。しかしながら整体での経験を考えたとき、やはり『ストレス』というものの影響は大きく、その結果「免疫力」が落ちている・・・すなわち『自己治癒力』が低いことが「免疫システム」の誤動作を起こす一因になっていると思うのです。



<原因の一つとしてのストレス>
多様な『ストレス』によって『自己治癒力』が低下するということは「免疫力」が低下するということです。身体の中で「免疫力」を司っているのは血液中の白血球で、マクロファージ、リンパ球、顆粒球で構成されています。細菌や異物を感知するとサイトカインという細胞間の情報を伝達するタンパク質を出してリンパ球などに信号を出します。その結果マクロファージは細菌などの異物を捕食してやっつけます。そして身体の中を常時パトロールしているリンパ球はウイルスなどの小さな異物やガン細胞を直接見つけ出して攻撃して破壊します。また顆粒球は体内に侵入してきた異物を包み込み、消化酵素で分解してしまいます。

健康体の白血球では、マクロファージとリンパ球と顆粒球はそれぞれ約5%、約35〜41%、約54〜60%の割合で構成されています(「自律神経免疫療法」入門/福田稔・安保徹より)。しかし『ストレス』が多いと交感神経が優位になり、リンパ球が減少して顆粒球が増加します。この比率が恒常的にバランスを欠いているとリンパ球の働きが大きく低下し、ガン細胞などを見逃す率を上げてしまったり、過剰な顆粒球が関節内で活性酸素を出して組織を破壊したりするとの説があります。他にもたくさんある数々の説にしても決定的な原因と特定できないのかも知れませんが、少なくとも『ストレス』が原因の一つであることは間違いないと私は思うのです。



<自己免疫疾患という矛盾>
これも一説に過ぎないのですが、あまりにもリンパ球が減少してしまっている状態でウイルスなどの小さな異物に即座に対応しなければならなくなったとき、緊急出動したリンパ球が誤動作をしてしまうのではないかという考え方があります。
また、ストレスによって増加した顆粒球は過剰な活性酸素で自分の身体組織を破壊する・・・この時に少なくなっているリンパ球がやはりストレスによって活性化されることで破壊した自己細胞を処理する・・・これが関節内などで炎症を引き起こし痛みを発症するとも考えられます。

病院では強張って痛む関節リウマチに対しては大抵「ステロイド薬」を用いて攻撃しているリンパ球や自己抗体の働きを抑えることによって痛みを和らげ炎症を緩和しようとします。
なるほどステロイド薬でリンパ球自体を抑えると攻撃するものが減少して痛みはましになるでしょう。しかし考えてみてください。元々リンパ球が減少したから誤動作が起こった可能性もあるのです。とりあえず痛みを取り炎症を抑えるということも重要な処置です。しかしストレスによって減少し過ぎたリンパ球と、増加し過ぎた顆粒球のバランスを回復することは根源的に重要なことだと思うのです。

ストレスで交感神経が継続的に緊張する ⇒ 顆粒球が増加する ⇒ 関節内などで自分自身の組織を攻撃する ⇒ 少ないリンパ球が破壊された自己細胞を処理して炎症を起こす ⇒ 関節が強張って痛む ⇒ 痛いのでステロイド薬でリンパ球などを抑制する ⇒ 痛みは減少するが本来のリンパ球と顆粒球のバランスにならず免疫力はさらに低下する・・・一つの仮説ながら悪循環の例として自己免疫疾患というものが抱えている矛盾だと思うのです。



<施術方針>
「自己免疫疾患」と一言で言っても色々な症状があります。中には命に関わるものもあるのが現実です。その場合命をとるか副作用をとるかという極めて厳しい覚悟の上での投薬で何とか凌いでいるような苦しい状況もありますので、私の整体で「自己免疫疾患」の全てが直ぐに良くなるなどとは言えません。しかし少ない事例ながら『自己治癒力』を上げていく施術を続けることによって膠原病関節リウマチで毎朝苦しんでいた強張りが無くなったことや甲状腺機能障害でのホルモンバランスが改善されたという事例があります。
整体という分野で自己免疫疾患を考えたとき、恒常的な『ストレス』で交感神経が過剰に優位になっている状態から心身ともにリラックスすることによって自律神経系のバランスを取り戻し、正常なリンパ球と顆粒球のバランスを回復する・・・その結果矛盾した誤動作をなくしていくということは人体の根本的な仕組みに対して非常に重要であると私は考えます。
従って施術方針としては自律神経失調症の場合と同様に、「心」と「身体」両面からのアプローチが必要でその結果底上げされた『自己治癒力』がリンパ球と顆粒球のバランスを取り戻す原動力となるのです。

そしてもう一つ大切なこと・・・施術によってリンパ球と顆粒球のバランスを取り戻すということはリンパ球が増加することを意味します。そしてリンパ球の増加は同時に攻撃因子の増加につながりますので関節内の痛みが一時的に増すことがあるということです。自己免疫疾患の矛盾故にある程度仕方がない面もあると思いますがやはり痛いということは辛いことです。特に滞りの多い関節ほど痛みは増すように思われますので、施術に当たっては状態をよくお聞きし、「滞り」を緩和する施術を併用して痛みを少なくしていくことも大切だと考えます。

自己免疫疾患は未だ発症機序が不明という難しく且つ非常に辛い疾患です。ですから自己免疫疾患から回復する為には一般的な不調の場合より長くかかると思いますが、誰にでも自分の身体には自分を修復できる、自分の身体の一番の理解者であり且つ最高の主治医である『自己治癒力』が必ずあることを信じて共に歩むことが肝要であると考えています。

− 信条 −
1.治すのは私ではなく施術される方の『自己治癒力』であること。
2.「治る」ということは最終目的ではなく不調から元気になっていく一過程であること。
3.施術される方の「身体システムの声」を手で聴くこと、そしてそれを信じること。
4.施術される側と施術する側は共に歩むものであること。
5.心身共に『安心』できることが『自己治癒力』を目覚めさせる第一歩であること。



<施術内容>
『中立位の整体』と『頭蓋仙骨療法』によって、中枢神経を格納している硬膜管の捩れや癒着を調整し、一次呼吸と呼ばれている(通常の呼吸は二次呼吸と呼ばれています)脳脊髄液の循環リズムを整えることによって、「心」と「身体」を深いレベルでリラックスさせることができ、自己治癒力の底上げをしていきます。この施術は脳脊髄液の産生と循環で僅かに動く頭蓋骨・硬膜管・仙骨の調整を中心に触れているレベルの非常に弱い力で行います。外から見たら手を触れているだけで何もしていないように見えるかも知れませんが、その人の身体システムに従って深部にまで浸透するのに重要なことなのです。何故なら治すのは施術をする私ではなくその人自身の身体システムなので、私はほんのちょっと後押しするだけで可能な限り余計なことをしないことが要求されるからです。

また、施術により『自己治癒力』が上がると「免疫力」が上がります。その結果リンパ球の増加に伴う攻撃因子が増え、関節リウマチではそのことによって関節部に一時的な痛みが生じる場合があります。その場合には関連部位に徹底した『中立位の整体』を丁寧に行うことによって可能な限り痛みを緩和しながら施術することも併用します。


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