パニック性不安うつ病・・・<症例考察>


不安というものは誰にでもあるものです。
未知のものに対する感情であったり、初めてすることへの不安感は
性格にもよりますがほとんどの人は感じるものです。
また恐怖感が全くない人もいないと思います。
一度経験した危険に対する恐怖感があるから同じ類の危険を回避する行動がとれるのです。

しかし必要以上に不安や恐怖があったとしたら・・・
不安を感じる要素が何もないのに不安で仕方ないとしたら・・・
現実には起こっていないのに、もし起こったらという恐怖をいつももっているとしたら・・・
それは大変辛く、また他人にわかってもらえない悲しさを合わせ持っていると思います。

不安に関係する障害は、
不安神経症 、うつ病、強迫性障害、抑うつ神経症などその分類は多岐に渡っています。
そしてその定義も微妙に解釈が違ったり、時代とともに統一されたりしています。
不安神経症のこともパニック障害と呼ぶことが多くなっているようです。

パニック障害や不安障害では「うつ」の症状を発症することが多く、
その場合を「不安うつ症」と言います。
その中で特にパニック障害に「うつ」が併せ持って出てきた場合を、
「パニック性不安うつ病」と言います。

パニック性不安うつ病の症状は他の不安に関する障害と同様に、
めまい 不眠動悸 吐き気 、震え、不安がとれない 無気力感 多汗症 などの症状があります。
中にはもう少しきつい症状として閉所恐怖や
自分をコントロールできない不安、死の恐怖などを感じることもあるようです。

それに加えてパニック性不安うつ病の特徴として、
「気分の変動が大きいこと」があります。
「うつ」のようにずっと落ち込んでいるのではなく、
午前中は凄く落ち込んでいたけれど、何かの拍子に午後から元気になる・・・
今日は気分がいいと思っていたのに、ふとしたことから無気力になる・・・
調子よく会話もできていたのに、ある言動から会話自体がしんどくなる・・・

もしこういう症状だとしたら家族や周りの人はどう感じるでしょうか?
きっと凄く「お天気や」で場合によれば「わがまま」な人だと思われるのではないでしょうか。

ずっと落ち込んでいて、いつもしんどそうにしている人も
もちろん大変辛いことには変わりはありませんが、
パニック性不安うつ病のように強烈に気分の変動が大きい場合、
「かわいそうに、何とか良くなって欲しい」という思いは当然あるでしょうが、
その中に「ちょっとわがまま過ぎる」という非難の気持ちが少し入ってしまうように思います。

病に上も下もありません。
しかし不安に関する辛い症状の上に、
自分でコントロールできない「気分の大きな変動」はかなり辛いものだと想像します。

必要以上の不安や恐怖を感じるのは、
大脳辺縁系という喜怒哀楽を司る脳の中の扁桃体という不安や恐怖を感じる脳が
異常に反応してしまうことが大きな原因と考えられます。

そしてそれはストレスにも深く関係していています。
恒常的なストレスは心にも身体にも過度の緊張を強い続けます。
その結果、自律神経バランスが乱れてしまうことが発端の場合が多いと思われます。

生命維持の中枢である視床下部は間脳にある小さな脳で、
交感神経と副交感神経のバランス、
体温調整やホルモンバランス、睡眠の調整などの自動制御を行っていますので
恒常的なストレスはそれらのバランスを乱れさせる原因になります。

病院で処方してもらった睡眠剤や抗不安剤などの服用で
辛い症状から解放され、服用の必要もなくなる・・・
投薬もそうなれば誠に素晴らしいのですが、
長い間ずっと服用しているのに一向に良くならない・・・
薬の依存性や副作用が怖い・・・
となってしまったとしたらいいはずはありません。

病院でも薬でも治らないものは自分しか治せないのではないでしょうか。
窮屈になっている視床下部や扁桃体がゆったりと仕事ができるように
頭部と頚椎への血流と脳脊髄液 の循環改善を行うことで、
本来誰にでもあるのに忘れてしまっている自己治癒力が発動され、
やがて自律神経バランスが回復し、いわれのない不安や恐怖から解放されるのです。

お天気や・・・わがまま・・・気分や・・・
それは性格ではなく、自律神経の乱れが原因なのかも知れません。


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